Steamゲームレビュー「Wayward」
概要
無人島でサバイバル生活をするゲーム。
画面は見下ろし型の2Dで、行動は全てターン制のローグライク方式。
クラフト、素材集め、戦闘、ランダム地形などサバイバル系のゲームによくある要素はだいたい備えている。
公式では日本語に対応していないが、非公式日本語化MODが存在する。
良いところ
- ターン制サバイバルの新鮮さ
自分が何か行動を起こすたびに時間が進むというシステム。サバイバルが目的のゲームでこのシステムが採用されているものを見たことがなかったので、新鮮に思った。
無駄な寄り道などしているとあっという間に時間が過ぎることも。時間経過によって空腹や喉の渇きが進行したり松明や焚き火が消えたり食料が腐ったりするなどのデメリットがあるため、よく考えて行動しないと死んでしまう。
また、行動に関係なく時間がリアルタイムに進むモードに切り替えることもできる。マルチプレイ時には強制的にこのモードになる。
- 難易度の自動調整
ゲームの進行に合わせて敵の強さが調整される。装備が整ってくると強い敵が出現し、逆にリスキルを食らうなどして連続で倒されると、敵が弱くなる。
- 豊富なクラフト素材とレシピ
たいていの物は細かく分解することができる。例えば樹木からは枝、丸太、皮、葉などが採集でき、それぞれ違った場面で使い分けるようになっている。分解したものをさらに分解して、また違う素材に変えられる場合もある。
レシピも豊富で、自由度が高い。例えば布を使ってアイテムを作る際には、「布」という名前の特定のアイテムしか使えないのではなく、「布類」のカテゴリに属する素材なら全て使うことができる。
悪いところ
- ボリューム不足
現時点では「島を脱出する」という目的は割と簡単に達成できてしまうため、作っても使いみちが無くなるアイテムもあり、用意されている豊富なクラフトレシピを活かしきれていない感がある。
ただ、現在はベータ版なのでこれからに期待したいところ。
グラフィック
素朴な2Dドット絵だが、丁寧に描かれている印象がある。PCのドット絵ゲーらしく、光源の描写がある。
アイテムのアイコンも分かりやすく細かいドットで描かれている。
操作キャラのグラフィックは小さい割に結構頑張っており、装備品が見た目に反映される。
音楽
数曲のBGMが順番に流れる。場面に合わせて曲が変わることはない(死にかけるとテンポは速くなる)。
曲数は少ない(しかしアプデで追加されることはある)が、そのどれもが哀愁漂う曲で、孤独で過酷な無人島生活にピッタリとも言える。
総評
現時点では万人におすすめできないが、この手のゲームが好きな人なら数十時間はハマれると思う。値段を考えるとコスパは良い方ではある。
ベータ版なのでボリューム不足感はあるが、根本のシステムは個性もありしっかりしているので、これからの作り込み次第でもっと良いゲームに化けることが期待できる。